アスレティック・ビルバオ戦のレビュー 考察
- たこす。
- 2019年11月3日
- 読了時間: 8分
まずめちゃくちゃ遅くなってしまったこと、しばらく更新してなかったことを申し訳なく思います。
で、早速本題に、
アトレティコのチーム状況から
代表ウィークで今季好調なサヴィッチを、バレンシア戦で頼みの綱のフェリックスを、ミッドウィークのCLレバークーゼン戦でDFリーダーのヒメネスを失っているアトレティコ
一方でダービーで負傷したビトロは帰ってきました
そもそもこの試合前の時点で9試合8得点5失点と貧打に喘ぎに喘いでいたアトレティコ、エースフェリックスの代役として、低調なパフォーマンスを繰り返すコスタに替えてコレアをスタメンで起用します。
対戦相手のアスレティックですが、アトレティコと同じように得点不足に悩んでおり、試合前の時点でアトレティコと同じ、8得点5失点でした。
ということで塩試合、スコアレスドローを正直予想していました。
両チームのスタメンはこちら⬇️⬇️⬇️⬇️⬇️⬇️⬇️⬇️

ベンチ入りメンバーは
アダン、アリアス、ジョレンテ、エレーラ、ビトロ、コスタ、ロロ
ご存知の通り(?)チョロからは全く信用されていないシャポニッチではなく、Bチームからロロが招集されました。
さて試合に入りましょう。
まずいきなり、CKを獲得したアスレティックは、イニゴマルティネス(以下イニマル)が完璧なヘディングシュートを放ちます、が、アトレティコのゴールマウスを守るのは言わずと知れたヤン神
いきなりチームを救うビッグセーブを見せてくれました
そこから先、暫くは落ち着いた展開に入ります
アトレティコは上のフォーメーション通りの4-4-2で試合に入りましたが、モラタが守備面での貢献度がほぼ皆無なので、そのフォローの意味もあり、サウールが前に出る4-3-1-2のような形でプレッシングを行います。
ただ、決してアグレッシブにプレスを敢行するという訳ではなく、ラインを比較的低めに保ちながら守備を固めます。
これは、昨季ズタボロに引き裂かれ痛い目を見た、イニャキウィリアムスのカウンター対策のためだと考えます。裏にスペースがあれば問答無用で相手を危機に陥れるイニャキですが、逆にスペースを与えなければ怖さは半減しますし。
また、攻撃面では、主にエルモソから最前線(主にモラタ)へロングボールの放り込みを行います
しかし、毎試合恒例のモラタオフサイド劇場が開演、15分で3オフサイド。オフサイドのルール知らないのかな...
一方のビルバオですが、4-2-3-1で試合を進め、右サイドハーフのムニアインとトップ下のラウールガルシアが連携しながらサウールの守るエリアを徹底的に攻略しようとします。
サウールも一歩も引かずに対応します
また、ワントップに入っているイニャキが前述の通り裏にスペースがないため、シンプルにボールをさばくことくらいしか出来ずに、苦しい展開が続きます。
アトレティコはレマルが中に入りFW陣の落としからサイドに展開する形が何度か見られましたが、この展開によって、両SBが高い位置でいい形でボールを持てていたため、今後ひとつの形にしたいところです。
その後両チーム共に決定機になりそうでならないシーンが続きますが
28分、サウールがコレアにラフな縦パスを入れると、コレアがターン、切り返しを見せ、アスレティック守備陣を切り裂くと、折り返しにサウールがダイレクトで合わせ先制!!
コレアの得意技とサウールの得意技が炸裂したゴールでした笑
コレアはゴールにより近い位置で得意のプレーを見せられ、サウールは最近あまり見られなかったボックス内への飛び出しから点が取れたのは今後も似たような形が見られるといいかな
その直後、再三怪しいクリアを見せていたエルモソがついにクリアミスをやらかし、その流れからラウガルさんにミドルを打たれるもこれもオブラクのセーブ
36分にはコレアがスローインからCBと入れ替わり一対一を迎えるもループシュートは枠外に。
これを決めきれる選手になれないとレギュラー定着は難しいかも
40分にイニャキがエリア内右に抜け出し折り返しにラウガルがシュートを打つも、トリッピアが完璧なシュートブロック。
両チームに決定機が訪れるも決めきれず、最後にサウールとコレアが義務アマリージャをきっちり回収して前半は終了
後半もアトレティコが優勢の展開は続き、
56分、トリッピアのスルーパスにコケがCBとSBの間のスペースを突いて折り返すも、モラタには合わず。
直後には、トーマスのスルーパスにモラタが抜け出すも打ちきれず追加点が取り切れない展開に
58分、アスレティックは精彩をかいていた左ウイングのコルドバに替えてイバイを投入し右サイドに置き、ムニアインが左サイドに回ります
変わったイバイは右サイドで繰り返し縦に仕掛け、63分にはイバイのクロスをイニャキが逸らしてムニアインに決定機が訪れます
アトレティコは64分トリッピア→コケ→コレアの3人で再びCBとSBの間のスペースを攻略し、その折り返しにモラタが飛び込んで、アトレティコが2点目を奪取します。
この攻撃は、56分と同じスペースを攻略したわけですが、特にコケとトリッピアはこのスペースを狙う姿勢が強かったと思いますし、再現度の高い攻撃でした。
直後の64分両チームが動きます
アトレティコは
コレア→エレーラ
モラタ→コスタ
アスレティックは
イニャキ→アドゥリス

アトレティコとしてはカードを既に貰っていたコレアと、守備意識が低く穴になっておりコレアの運動量に助けられていたモラタを同時に下げ、守備を固めつつカウンターで追加点を狙う策でしょう。
モラタを残す選択肢もありましたが、個人的には二点のリードという状況を踏まえると妥当な交代策だったと思います。レマルのセカンドトップはいまいちだけど。
アスレティックも良さを消されていたイニャキを下げ、よりクロスに強いアドゥリスを投入したのだと思われます。
アトレティコはイニャキが下がったこともあり、カウンターの脅威が減少し、また前からのプレスも嵌めやすくなったためにプレッシャーを高め、ライン設定も少し前にしました。
この使い分けが出来たのはこの試合の良かった点の一つでしょう
また、アスレティックのキャプテン、ムニアインは左サイドに回った後、サイドで幅を取るようなプレーをしていましたが、一対一などで強さを発揮できず、ゴールから遠い位置でのプレーとなっていたので、こちらの脅威も減少していました。
76分には負傷明けのビトロをレマルに変えて投入します。
82分サウールのスルーパスにコスタが抜け出しますが、ウナイシモンが飛び出してエリア外でコスタを倒しイエローカードを貰います。守備を固めながらカウンター狙い、という姿勢が前面に出たプレーだった気がします。
ウナイシモンはリーガでは有数の若手GKですが、軽率なプレーが見られるシーンはいくつか見られましたし、今後の成長に生かしてほしいところです。
92分にはトリッピアのFKからサウールがドンピシャで合わせますが、これは枠を外れそのまま試合は終了となりました。
負傷中のフェリックスに代わり起用されたコレアの躍動、相手のFWに合わせた柔軟な戦い方、久しぶりの完勝と言っていい試合内容でした。
選手評価
オブラク
いきなりの超スーパーセーブで試合の流れを変え、チームに勝利を引き寄せられるその存在がチームの1番の武器なのは間違いない。その後も危なげなくゴールを防御
トリッピア
FKやクロスなどキックの精度は大きな武器になりうるも、それ以前がやや苦労している印象
単独でしかけてボールロストするシーンもあり改善すべき点と言えるかと
一方で加入前に不安視された守備面は何ら問題なく、身体も張れているのは素晴らしい
フェリペ
CB陣で1番の安定感
何をとっても欠点はない、素晴らしいの一言に尽きる
エルモソ
今節は懸命な守備に拍手
評判通りのビルドアップは今のチームに必要だったもので、安定感が増せばレギュラー定着も狙える。難点はクリアの質
なぜあそこまで足元が上手いのに、ここまでクリアが下手なのか...
ロディ
カーブの効いたクロスはモラタと相性良さげ
どの位置からでも精度の高いクロスを上げられる
スペースがないときの周囲との連携した崩しはまだまだ改善できる
コケ
トリッピアとの連携した崩し、運動量はさすが
この試合のパフォーマンスを維持できると良いが...
トーマス
ここ数試合ほど目立ちはしなかったが、堅実にプレーしながらも、鋭いスルーパスも通すなど攻撃の中心を担う。
サウール
なかなか見られなかったエリア内への飛び込みからのゴール、得点力不足の今のチームには不可欠な動きだし、今後も期待。
カードは減らして欲しいかな
レマル
良くもないが悪くもないを繰り返し続けているのは気になる。
PSMのような積極性も失われているし、惰性を感じる
そろそろスタメンを外されてもおかしくはないかも、目に見える結果が必要
モラタ
守備はしないし転がり続けるけど点は取る男
ボールキープの時の体の使い方の下手さが気になる。この点はコスタが数段上
この試合実はコレアの方がポストプレーの成功数は多い。点を取るだけの選手で終わるな
コレア
つい2か月前に放出されかけた選手とは思えない出来
単にボール持ってる時のプレーだけでなく、オフ・ザ・ボールの動きの成長がすごい、やばい
FWの選手としては得点が何よりも欲しい
この試合のMOM!!!
Comments